東洋美人 壱番纏(いちばんまとい)


まだ、緊急事態事態宣言中で、お店でアルコールが提供できない状態続いておりますが、6月にはいり、今年の半期で頂いたお酒の中で1番印象に残ったお酒のご紹介(^^)

山口県の澄川酒造場さんの東洋美人一番纏(いちばんまとい)です。

ラベル自体も印象的ですよね〜

東洋美人の最高峰と言われるだけあって、2016年にプーチン大統領に安倍総理が振る舞われたお酒だそうですよ(^。^)

自社で造る山田錦を40%まで精米した純米大吟醸です。飲む前の想像では40%まで磨いているからフルーティで爽やかな感じかなぁと思っておりましたが。。。

ところがチョット違いました。純米大吟醸らしいフルーティさと上品なキレはあるのですが、その後ろ側にキャラメル香がチラチラ感じる❗️「ん?何❓❓」甘いわけではなくてキャラメルの香り❗️

2日目、3日目と、このキャラメル香は表に登場してきてフルーティな香りと酸味に複雑さをプラスしてくれる。

すごい!ブルゴーニュの白ワインみたい(*゚∀゚*)

このキャラメル香の正体は、多分熟成によるものでしょう。でも日本酒は熟成させると、紹興酒のような香りになりがちですよね。それとはチョット違うのです。

紹興酒のような香りの正体はソトロンという成分が熟成により発生するそうです。このソトロン、濃度で香りが違って感じるんですって!

カレー>カラメル>黒砂糖>蜂蜜>焦がしたバター>バニラ

面白いですね〜。でもキャラメル香はこの中のカラメルとも違う。

話は飛びますが、私、幼少期は北海道の函館からちょっと奥に入った七飯(ななえ)町という所で育ちました。実家が酪農家な訳でわなく、父は北海道の自然に憧れるサラリーマンの転勤です。

その頃の七飯町は、皆様が頭に浮かべるザ北海道!とは違い、フツーの田舎町。でも家の近くの牛を飼ってる方から牛乳を買ったりしてましたねぇ(^.^)

そんな中、父がバターをどこからか入手してきて、いきなり「そのまま食べてごらん」と。言われるがまま口にすると甘くないキャラメル‼️美味しい〜

バターでキャラメル香を感じた事はそれ以来なかったのですが、半世紀ぶり⁉️^_^;に去年出会いましたよ〜

フランス産の超有名なエシレバター。このバターをそのまま口にしてみたら同じ風味がしました。感動。。。

そして、東洋美人一番纏(いちばんまとい)にも同じ風味を感じたのでのす‼️さて、このキャラメル香の正体はいかに!

第一仮説。エシレバターは発酵バター。クリームを乳酸発酵させてから造られるそうです。

ということは生酛造りを上手に熟成してできた香り?

生酛造りってどんなのかと言うと、乳酸菌を手間をかけて造ってから、お酒造りをする作り方。米や米麹をすり潰し、溶かしてドロドロの液体にして、空気中の乳酸菌を取り入れて増やすんですって。この乳酸菌がキャラメル香の鍵?(普通の造り方では乳酸は人工のものを使います)

第二仮説、エシレバターは昔ながらの木製チャーン(攪拌機)の中でバターに練り上げられるんだそう。

東洋美人一番纏も木樽を使用している?今はステンレスタンクで醸造が当たり前ですが、秋田県の新政酒造さんのように木樽を使っているのか?熟成期間に使うのは温度管理が大変すぎるので、無理かなぁ。ではお米を潰してかき混ぜる作業(山卸し)の時に木樽で行っているとか。。。

こんな仮説を浮かべながら…数日間に渡り、美味しく頂きました〜〜

本当の所は。。。蔵元さんに聞いてみないとわかりません(-.-;)

蔵元さんに会う機会ありましたら、絶対に聞いてみたいと思います(^_^)